ネコネムルニワ | 逍遥録 -衒学城奇譚-

ネコネムルニワ

15年以上飼ってる猫が、今日死にました。


ひとりぐらしのボクのアパァトに、勝手にいすわっておよそ15年。

2回の引っ越しをへて、今の家に住みつくコトとなったのだけど、考えてみたら数奇な運命だった。

ほかの猫たちたもまじわることを嫌って、ここ数年はほとんど家には帰らず、数日に一度ぐらい、たまに顔をみせてたぐらいで。

それでも近所の庭で丸くなってたり、歩いてて、コチラの話し声が聞こえると、どこからともなく姿をあらわしたり、エサをくれたり寝る場所はどこかにあったもよう。

そのうちの一軒が今朝、納屋で死んでるって教えてくれたワケです。


もうずっと弱ってて、もうきっと長くないってわかってて、コイツきっと死ぬ時はいなくなって、そのまま帰ってこないんだろうなって覚悟はしてて。


だから……


たとえ死んでても、帰ってきてくれただけで、もう満足。

旅を終わりを、ちゃんと知るコトができた。


コドモたちといっしょに、庭に埋葬しました。

そして小っちゃなお地蔵さんを置きました。