青白い炎 | 逍遥録 -衒学城奇譚-

青白い炎

首相、会見で脱原発の方向打ち出す 具体策は示さず


asahi.com 2011年7月13日21時59分


 菅直人首相は13日、首相官邸で記者会見し、原子力を含むエネルギー政策について「原発に依存しない社会をめざすべきだと考えるに至った。計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現していく」と語り、「脱原発」社会を目指す考えを表明した。実現のための政治プロセスや原発削減の数値目標、電力需給の見通しなどは具体的に示さなかった。


 首相はエネルギー政策の転換をめざす理由について「原子力事故のリスクの大きさを考えた時、これまで考えていた安全確保の考え方だけでは律することができない技術だと痛感した」と説明。その上で「原発に依存しない社会」を挙げ、「これから我が国がめざすべき方向だ」とした。さらに昨年6月に閣議決定されたエネルギー基本計画を例示し、「2030年に原子力の発電比率を53%に高める内容だが、それを白紙撤回する」と述べた。


 ただ、原発削減の具体的道筋は「廃炉計画は中長期展望を持って議論し、計画を固めていきたい」と明言せず、「エネルギー政策の転換はかなりの議論を必要とし、国会でも行われている。それを踏まえ、私が(政権に)責任を持っている間は私の段階で議論、計画を立案するが、私の段階ですべてできると思っているわけではない」と語った。


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首相「脱原発」表明 国民・企業、置き去り 節電頼み、ダメージ見ず

産経新聞 7月14日(木)7時57分配信


 菅直人首相が打ち出した「脱原発」宣言は、国民生活や企業活動への影響を無視したものだ。首相は今夏や冬場の電力不足は「節電協力で乗り切れる」としているが、企業活動やそこで働く生活者へのダメージは深刻さを増している。日本経済の先行きに対する不安は強まる一方だ。

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 首相は会見で現在の電力不足について、「ピーク時の節電協力をお願いする」ことを前提に、必要な電力供給は可能とした。ただ、昨夏比15%の節電を求められている東京電力、東北電力管内では、多くの企業が節電のため生産縮小に追い込まれており、確実に経済活動を圧迫している。

 BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「電力不足で企業の収益性は落ちる。製造業は国内ではやっていけない」として、企業の国外流出の可能性を指摘する。

 首相は定期検査中の原発について「再稼働を認めることは十分にあり得る」と電力不足解消に乗り出す姿勢をみせた。

 ただ、首相自身が突如として全国の原発に対するストレステスト(耐性検査)を打ち出して混乱を引き起こす現実を前に、多くの立地自治体は政府を信頼できずにいる。ストレステスト後も同意が得られない懸念は強い。

 足元の電力不足への処方箋すら示せておらず「電力をどの程度使えるかがはっきりしないままでは、来年以降の経営計画も立てられない」と、経営者からの悲鳴は切実さを増している。


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<自民>原発推進転換へ…「縮」キーワードに

毎日新聞 7月13日(水)22時51分配信

 自民党は、原発増設など「原子力政策の推進」を軸とする政権与党時代からのエネルギー政策の転換に着手した。東京電力福島第1原発事故を受け、次期衆院選で原発問題が争点になる可能性が出てきたため、推進一辺倒では有権者の支持を得られないと判断した。ただ、政策の抜本見直しにつながる「脱原発」には党内に抵抗感が強く、原発数を減らす「縮原発」や、エネルギー政策の転換を図る「超原発」といったキーワードが浮上している。

 自民党は10年参院選の選挙公約で「地球温暖化問題の解決には原子力発電所の活用は不可欠であり、増設も含め、体制を整備する。発電量に占める原子力の比率向上に向け、整備点検や国の安全審査体制のあり方を再検討し、原子力政策を推進する」と明記した。

 しかし、谷垣禎一総裁は3月17日の記者会見で「これから後の原発立地が非常に困難になるのは間違いない。原子力政策を推進していくことはなかなか難しい状況になっている」と政策変更に言及。その後、党内論議は進まなかったが、菅直人首相が原発問題を争点に衆院解散に踏み切るのではないかという見方が広がり、同党もようやく重い腰を上げた格好だ。

 石破茂政調会長は「7月末や8月という時間的感覚を持たなければならない」として、衆院選に備えた新たなエネルギー政策の早期とりまとめに着手。5日には「総合エネルギー政策特命委員会」(委員長・山本一太参院政審会長)を設けた。

 党内では大胆な政策変更には慎重論が根強いものの、山本委員長は特命委の初会合で「あらゆる政策をゼロベースで見直す」と述べた。西村康稔経済産業部会長は13日、「古い炉を廃炉していくと、『縮原発』の方向になるだろう」と語った。【念佛明奈】


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オレは、断固菅直人を支持するね。