初めてなのでカッコつけずに | 逍遥録 -衒学城奇譚-

初めてなのでカッコつけずに

【ピーター・ラヴゼイ著「降霊会の怪事件」】

・・・っと云いつつ、ラヴゼイをしょっぱなに持ってくるあたり、
硬派なんだか、媚びてるんだか、よくわからないですね。

さて、この人ほどボクの中で、当たり外れの大きい人は、そういません。
生産量はたいしたモノなんだろうけど。

一作ごとにスタイルが異なるのは、
自分が確立したスタイルに囚われることなく、
新境地を開拓していくっていう、気概と受け止めることもできるんですが、
器用貧乏とでもいうのかな?
傾向が一致しないため、どうしても“眼”が散るんですよね。

さて、本作ですが、ちょいときつかですばい。
印象が残りません。

19世紀末ロンドン。
降霊会の最中に、霊媒師が感電死します。
同席した人は皆、上流階級の者ばかり。
スコットランドヤードのクリッブ部長刑事は、
部下とともに犯人を追いつめるが・・・

と書いてみたけど、全然おもしろくない。

少し強引なくらいのラストシーンへの展開が持ち味のラヴゼイにしては、
以外にあっさり薄味で、それが逆に新鮮だったりしますね。

評価:★★☆☆☆

こんなもんですばい。